https://mqube.net/play/20171119531298
先日、白黒ヰズムで下妻物語の掛け合いをしました!
最初にお話が出たのは本格的な夏が来る前で、お盆過ぎに台本を貰って、わたしが御芝居から離れ過ぎていたこともあって収録に物凄く時間が掛かってしまったのですが。久々の掛け合いは矢張り凄く嬉しかったです。
そもそもわたしが下妻物語を知ったのはキリトさまが切っ掛けで、たしか当時、教えて貰う前から映画のタイトルくらいは知っていたのですが、キリトさまと知り合ってお奨めして貰って、キリトさまの好きな映画だったら観たいなあとぼんやりお店で借りてきて観てみると本当に面白くて。そして感銘を受けまして。
きちん、としたロリータを知ったのは下妻物語からだったと思うのです。BABY THE STARS SHINE BRIGHTというブランドを知ったのも下妻物語から。学校の制服か親の買ってきた御洋服しか着ていなかったわたしは、そもそもロリータのブランドなんてひとつも知りませんでした。だから御洋服に崇拝に近いくらいの恋をするという生き方は中々の衝撃でしたが、凄く納得できる人物像でもありました。
フリルが好きで、リボンが好きで、大学時代はひと通り御洋服に散財したわたしがロリータなファッションに手をつけなかったのは、多分、下妻物語を観ていたからです。これはわたしの勝手な思い込みでしかありませんが、ロリータな御洋服を着て暮らすには、生半可な気持ちではいけない。御洋服を崇拝して、自分を律して、生き方も口調も食べるものも頭に入れる文章も音楽も、何ひとつ自分の持つロリータの理想像から外れてはいけないと、きっちり膝下5センチの制服を着て日々過ごすわたしは、桃子ちゃんを見ていて思ったのです。今ではわたしは色んなロリータブランドの名前を知っていますが、BABY THE STARS SHINE BRIGHTだけは、何となく聖域のように感じています。
桃子ちゃんとイチゴちゃんの関係もとっても好きです。御洋服の趣味どころか、物事の受け取り方も表現の仕方も、あらゆるものが正反対で、合わなくて、喧嘩をする場面は胸がきゅっとします。でもなんていうか、今更ネタバレも何もないと思いながら一応ぼかしますが、良いのですよね、とっっっても。二人の笑顔がもう本当に素敵。
そんな大好きな下妻物語を掛け合いした訳なのです。先ず御覧戴きたいのがカバーイラストで、キリトさまが本物のDVDのカバーイラストをオマージュして薔薇の刺繍やフォントを描いてくださったのですがこれが本当に可愛くて。是非ともPCの大きいディスプレイでじっくり見て戴きたいのです。
そして何と云いましても、今回のキリトさまのイチゴちゃんがわたしは本当に好きなのです。キリトさまの御芝居は知り合う前から多々聴いていますし、わたしはキリトさまの声と御芝居が好きなのでお気に入りは沢山あるのですが、イチゴちゃんは中でも本当に好きです。ドスをきかせた口調の完成度と、未成年らしさというか、そこはかとなく果敢無げで尖っている感じ、何よりキリトさまの声がイチゴちゃんという人物像に凄く合っていて、最高なのです。イチゴちゃんの台詞だけ集めたファイルを時々外でも聴いているくらい。こればかりは言葉では伝えきれませんので、聴いて戴きたいなあと思います。
キリトさまの御芝居の好きだなあと思うのは、息遣いまで演じている人物そのものなのです。今回の掛け合いで云えば『特攻服でビシッときめようと思ったんだけど』の直後のちいさいため息ですとか。凄くイチゴちゃんなのです。それから、演じている人物のその瞬間おもてに出ていない人間性が、語尾のちょっとした余韻にちらっと垣間見える瞬間がとても良いなあと思います。ぶっきらぼうに聴こえるのに、ほんの少し滲んでしまう優しさとか、それは台本の外にあるもので、感情というより人間性で、その場面の進行には関係のないものだったりするのですけれど。そういうものが、まるで御芝居じゃないみたいに自然に滲んでいて、とっても素敵だなあと思うのです。
収録中は正直なところ、もう自分に御芝居はできないんじゃないかって、半ば絶望もしておりましたが、大好きなタイトルで、敬愛する方と一緒に掛け合いをさせて貰う中で、御芝居がしたいしたいと足をばたばたさせていた自分が少し息を吹き返したような気がしました。
2017/12/12
下妻物語の掛け合いをしました
posted by 浮森かや子 at 23:35
| 日記